AI翻訳に頼っていては、絶対に得られない喜び
英語を学んでいてよかった、と心から思う瞬間がいくつかあります。
そのうち一つは、映画や本、インタビューを、翻訳ではなく、本人の言葉そのままで受け取れたときです。
英語が理解できるようになると、日本語字幕との差に気づくようになります。
字幕とは、字数などいろいろ制限があるので、当然、意味やニュアンスなど100%正確に転換することはできません。
実際に英語でそのまま聞いていると、
あ、ここ本当はもっと強い言い方をしているな、とか
ここは冗談半分なのに、字幕だと普通の文章になっているな、とか
そういう細かい違いが見えてきます。
単語の選び方。
声のトーン。
言い淀み。
間の取り方。
それらが合わさって、その人の「そのまま」が伝わってきます。
日本語字幕が充分ではない例

例えば、Avengers エンド・ゲームの、この6秒のシーンをご覧ください。(1:40~1:46)
スカーレット・ヨハンソンが演じるナターシャが「始めるのね」と言い、
クリス・エヴァンス演じるスティーブ・ロジャース (キャプテン・アメリカ)が、「他の選択肢はない」と言う箇所です。
今は日本語字幕に注目されたかと思います。
では、実際の英文と直訳を、読んでみてください⬇️
Natasha:This is going to work, Steven.
(うまくいくわよ、スティーブ)
Steven:I know it is. Because I don’t know what I am going to do if it doesn’t.
(うまくいくって分かってるよ。だって、もしうまくいかなかったら、僕はどうしたらいいのか分からないから。)
違いを、お分かりいただけたでしょうか?
原語の、弱々しさや、窮地に追いやられた意味合いは、日本語字幕では全く表現できてないのです。
ナターシャは、「始めるのね」なんて客観的な態度ではなく、スティーブに(そしてきっと自分自身に)、励ましの言葉をかけています。でも、どこか、その言葉は頼りなげに聴こえます。
そしてスティーブは、「他の選択肢はない」という毅然とした態度ではありません。
ここは、「さすがキャプテン・アメリカ、かっこいい!」となるところではなく、
「珍しく気弱になってる!かわいい!」と母性本能をくすぐられる一方、「精神が強靭な彼でさえも、こんなに追い込まれてる」と知ることで、絶望感や、悪役への恐怖を感じるべきシーンなのです。
シンプルな二行の日本語字幕だけでは、これほどの情報量は得られません。
このように、映画を観ていて、言葉がダイレクトに自分に刺さる瞬間は、ぐっと高揚感があります。
ああ、今この世界を同じ言語で共有できている、と感じる瞬間です。
やっぱりAIは、実力には勝てない
最近では、AI翻訳が発達して、英語学習が不要な時代になってきました。
しかしこの「生の言葉で受け取る」という感覚は、AI翻訳だけに頼っていては、けっして体感できないものです。
英語がわかるというのは、人生の体験の質が変わるということです。
同じ映画を観ていても、旅行をしていても、
機械に頼るだけよりも、受け取るものの厚みが圧倒的に異なります。
現在、英語学習に励む皆さま。
なんで自分は英語を勉強してるんだろう、と意欲が薄れてくることが、よくあると思います。
そんな時は、ぜひとも英語を学ぶ可能性の大きさを思い出してみてください。
道のりは長くて、気が遠くなることもありますが、着実に一歩ずつ進んでいけば、必ず上達します。
一緒にがんばりましょう!
▼この記事を書いた人
デイビスみなこ|ウェルネスコーチ
Dee’s Englishで事務とブログを担当してます。自身も英語学習者。
その経験と、ウェルネスコーチとしての専門である内的動機づけ・習慣形成を生かして、英語学習が無理なく続くヒントをブログで発信しています。

